京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

Home > diary > 02 > 1222
 Diary 2002・12月22日(SUN.)

発見

 可能涼介来店。「裏日本に行って来たよ」と言って、「AMIRAALI」という文字と東郷平八郎の絵がラベルに書いてあるビールをお土産にくれる。東郷平八郎が生前に定宿にしていた「白泉」という割烹宿にて買い求めたらしい。なるほど、舞鶴に行って来た訳ね。「まあ、それとは関係ないんだけど…」と可能は語り始めた。

「このあいだ会った読売テレビの人がさあ、昔、手塚治虫の番組を作ったんだって。その時に手塚治虫から直接聞いたらしいんだけど、手塚治虫が童貞を捨てたのは、『松島遊郭』という所らしいんだよ。九条のあたりにあるらしい。でもさあ、大阪で遊郭って言ったら、飛田じゃない。オレはこの歳になるまで、『松島遊郭』なんて聞いたことがなかったし、ほんまかーと思って、まあ、跡でも残っていないかと見に行ったんだよ、九条まで。そしたら! あったんだよ、まだ現役バリバリの色街が! あれは飛田より大きいんじゃないか? 衝撃だったよ」

 うーん、そうかあ、九条といえば、昔よく映画を観に行ったけど、そんなものがあったとは…。

 「それとさあ、映画『夜を賭けて』観た? 梁石日が原作のやつ。あれは、開高健の『日本三文オペラ』と同じ題材を扱っているんだよ。そう、アパッチ族ね。で、オレさあ、高校生の時に『日本三文オペラ』を読んで、探しに行ったんだよ、アパッチ族の部落。でも、そん時はみつからなくて、やっぱりもうなくなったんだなあーと、ずーっと思ってたんだよ。で、このあいだ映画を観たもんだから、久しぶりに原作を読み返してみたわけ。すると『弁天橋』という地名が出てくる。これは…と思って、このあいだ行ってみたんだよ。大阪城ホールの近くの弁天橋に。そしたら…あったんだよ! 発見したんだよ! これも衝撃だったよ」

 うーむ、相変わらず、行動派だなー。

 私はオパールで、みんなの話を聴くだけです。

小川顕太郎 Original:2002-Dec-24;