Diary 2001・8月27日(MON.)
紙
最近さぼり気味だった書を久しぶりにやってみる。私はテラダさんに「書きにくくて大変かもしれないけれど、初めからいい紙を使って書いた方がいいよ」とアドバイスされ、単宣という紙を使っている。最初からずっと単宣なので、どう書きにくいのか良く分からないが、とにかく単宣を使っていたのだが、実は家に買って置いた単宣が切れてしまった。それも書をしばらくさぼっていた理由のひとつなのだが、それはともかく、なかなか紙を買いに行く時間がない。とはいっても、あまりにも何日も書をさぼる訳にもいかない。そこで、最初の時によく分からず買った安い紙があったので、それでもいいからとりあえず書いてみることにする。
うお! なんじゃこりゃ! 滑る滑る、筆が滑る。単宣は紙がいいから筆を捕まえるよ、と言われていた意味がやっと分かった。こりゃツルツルやん。慣れていないからか、かえってこちらの方が書きにくいかも。それでも何枚か書いているうちに、書きやすい、と言われている理由も分かってきた。にじまない! のだ。確かに、これは書きやすい。また、安い紙だと自分が上手くなったような錯覚を持つ、と言われていた理由も分かった。しばらくさぼっていたにも関わらず、なんだか自分の字が上手くなったような気がしたのだ。うーん、錯覚錯覚。
にじまないし、筆も紙に捕らわれることなく自由に動くので、いっけん形はそれなりのものが書ける(ような気がする)。が、微妙なにじみやかすれのような表現は当然出来ないし、単宣ではちょっとした力の入れ加減で色々と線の表情が変わるので、難しいとはいえ書いていて面白いが、それもない。なるほど。紙によってここまで違うのか。較べてみないと分かりませんねー。
なんにせよ、早く紙を買いに行かなくては。
小川顕太郎 Original:2001-Aug-29;