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 Diary 2000・10月26日(THU.)

オパールスタッフ慰安
バーベキュー大会

 バーベキューなどした事のない私にとって、バーベキューと聞いてまず頭に浮かんだのは、豚の丸焼きだった。金網の上にチマチマ肉を並べて焼くだけじゃあ面白くない。豚でも牛でも羊でもいいから、とにかく串にさして丸ごと火でガンガン焼きたい。と言うわけで、オイシンに豚を丸ごと一頭探させて、手に入れたのが子豚一頭 3 万 5 千円。た、高くないか? オイシン。まあ、3 周年でもある事だし、いいか!

 先発隊でオイシンとヒロキくんがショウヘイくんに送り届けられて、先に豚を焼く。場所はいつもフットサルをやるスギサカ。私とトモコとウエナカさんとタケダくんとヤマネくんとババさんとショウヘイくんが着いた頃には、すでに豚は火に炙られて表面を真っ黒にしながら盛大に煙をあげていた。さっそく金網に他の食物を並べ、ツードッグスというレモンのお酒で乾杯をする。

 ところでここで注釈が必要なのだが、実をいうとこの乾杯用のツードッグス、一本だけ中身が変えられていたのだ。唐辛子の汁と酢とヒキガエルをすり潰したものと、その他ありとあらゆる汚いものを混ぜた液体に、レモンを加えて臭いを消したものを、代わりに瓶に詰めておいたのだ。勿論、何も知らずにこれを飲むのは、オイシンだ! さあ、乾杯!!

 ‥‥オイシン、どう?

 「いやあ、美味しいですねえ、このお酒。ちょっと喉にきますが」

そ、そうか。もっとドンドン飲んでよ!

「はーい。いただきまーす」

 と言って、オイシンは丸ごと一本飲み干してしまった。試しに、本物のツードッグスを与えてみる。

「ううん、ほんとに美味しいですねえ。味に慣れたのか、喉にくる感じもなくなったし。」

 オイシンのこの日の快進撃は、すでにこの時に始まっていた。ショウヘイくんとヒロキくんが作ったトルティーヤでタコスにしながら子豚を食べ、ババさんが持ってきてくれた特大松茸と特級あわびを美味しく食べるために腹ごなしをしようと、フットサルをやって吐く寸前に至ってぶったおれたりしながら、会社帰りのワダくんとベッチを乗せたミツギちゃんが到着した時にはちょうど、オイシンがまさにバンジージャンプをせんと柵の上に立ち上がった所だった。皆が見守るなか、絶好調のオイシンは「鳥になるんだ!」と叫んでジャンプ! 残念ながら鳥にはなれず、川岸の草むらに着地した。

 そこを狙ってみんなで連発式花火を一斉射撃! オイシンは「ウオー!」と叫びながら、右へ左へと逃げまどう。遂には命綱を断ち切って、逃げ出した。そこから、深夜のオイシン狩りがはじまった。

 バズーカ砲を構えたヒロキくんを先頭に、みんなで懐中電灯を持って「ホーホー」と叫びながら山中を探索する。ショウヘイくんはガムランを打ち鳴らし、ヤマネくんは貴重な映像を後世に残そうとカメラを廻しながら付いてくる。ときおり木々の間から聞こえるオイシンの「ウォッウォッ」という声‥‥。あっ!! 前方にオイシン発見!! 「覚悟せいー!」とヒロキくんは怒鳴り、バズーカ砲が火を吹いた。ズドーン!! ‥‥この後、探索隊がどうなったかは誰も知らない。

 散々、飲み且つ食い、すっかり慰安されて、宴は終わった。明日からまた仕事頑張りましょう。

小川顕太郎 Original:2000-Oct-28;