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 Diary 2000・11月20日(MON.)

悪いことしましョ!

 京極東宝に、ババさん強力にお薦めの映画『悪いことしましョ!』を観に行く。観客は私を含めて 4 人。面白し。が、ババさんやヤマネくん程は楽しめていない自信がある。結構笑ったんだが。

 映画は、リメイクという事もあってか、型にはまりすぎるほどはまった古典的なコメディー。こういった映画では、如何にみせるか、という方に重点がかかる。で、主演のブレンダン・フレーザーとエリザベス・ハーレーは、見事にボンクラと悪魔を演じきっている。でも同じエリザベス・ハーレーなら、『オースティン・パワーズ』の方が笑ったな。なんでだろ。考えるに、それは表面には出てこない、物語の拠って立つ世界観に関わるのではないだろうか。

 つまり、『悪いことしましョ!』の拠って立つ世界観というのは、要するに「エゴイズム・欲望を捨てて、ありのままの人生・自分を受け入れれば、真の幸せに到達できる」というものだ。対して、『オースティン・パワーズ』の方の世界観は、「欲望を全開にしてぶっ飛ばせば、真の幸せには到達できないかもしれないけれど、とにかくメッチャ楽しいぜい! イエーイ!!」というもの。どちらも正しい世界観だと思うが、やはり『悪いことしましョ!』の方が面白味にかけるでしょ。こういう優等生的な世界観なら、もうちっと毒を効かせて欲しかった。エリザベス・ハーレーはもっと非道な事が出来たはず。悪魔なんだから。まあ、そういう事です。

 アマゾンコムで本を買おうと、数時間奮闘したものの、買えず。レジに行こうとすると、サーバーに接続を拒否される。はああ、いつになったらオンラインショッピングが出来るのか。まあ、それが可能になった暁には我が家は破滅するでしょうが。死に急ぐわたしたち。それでも欲望は止まらない。悪いことしましョ! イエーイ!!

小川顕太郎 Original:2000-Nov-22;