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 Diary 2000・3月20日(MON.)

卒業シーズン

 久しぶりにアサミさんが来店。どうやら大学の卒業式だったようで、一緒に来ていたお友達は振り袖姿だった。そういえばここ 2 、3 日、振り袖姿の人が多いと思っていたら、卒業シーズンなのだ。という事は受験シーズン、というか合格発表シーズンでもある。これまた久しぶりにやってきたナカムラくんも、京大受験を終え、数日後に合格発表を待つ身。もう浪人になる覚悟は出来たと言う。本人としては DJ で食っていくつもりらしく、今日も大阪のグランカフェでお皿をまわすとレコードを大量に持ってきていた。

 キイチさんも来店。施主から訊ねられて、土地の登記について勉強をしていた。設計事務所も大変である。

 ヤマネくんがピアニストの弟さんを連れて来店。京極夏彦は小説の構想がパッと短時間で「形=構造」として浮かび、あとはそれを文章にしていくだけだから小説を書くのは楽らしい、という話を私がすると、弟さんは「モーツアルトに似ていますね」と言う。モーツアルトも曲の構造がパッと短時間で浮かび、あとはそれを鼻歌まじりに楽譜におとしていくだけだったらしい。興味深い話だ。

 クラタニくんが、アガくんとイノウエくんを連れて来店。アガくんと言えば、ベッチがそのダンスに魅せられひそかに目標にしていた人だが、なんとアガくんの方も、ベッチのスピンに圧倒され、かなわないと思っていたのだそうだ。実は私も初めてノーザンソウルシーンに足を踏み入れた時、すでにアクロバットな踊りを展開していたクラタニくん達をみて、上手いなあと思ったのだが、後にクラタニくんと知り合った時に最初に言われた言葉が「ダンス上手ですねえ」というものだったので、吃驚した経験があるのだ。これもまた興味深い話ではある。

小川顕太郎 Original:2000-Mar-22;