エンド・オブ・京都系
小耳に挟んだのだが、巷では「オパールは京都系としては終わっている」という事になっているようだ。「京都系」という恥ずかしい名称で括られることに対しては最初から抵抗し、敢えて「デス京都系」と名乗ったり、この日記で京都系を揶揄し続けてきたので、やっと誤解が解けたかとほっとする反面、複雑な思いも残る。やはりオパールは京都系と括られていたのか、という思いだ。
確かに、白を基調とした店内にポップな色の家具という、モダンというかヨーロッパっぽいサロン風のカフェというのは、京都ではオパールが一番早かったかもしれない。しかし、京都系の最重要ポイントである「フランス好き」というのが、オパールには徹底して欠けていたはずだ。スタッフに「フランス好き」の人間はひとりもいないし、音楽もフレンチテイストのものはほとんどかけたことがない。大体、「京都パリ化反対」などという馬鹿な運動を提唱したのはオパールである。これはいってみれば「京都の京都系化反対」と同じ意味合いである。
他に誤解を招いた要素としては、パット・ディテクティブ主催による「クルージン」に場所を提供している事があげられるだろう。しかしその「クルージン」も最近あまり人が集まらない事を考えると、「京都系としてのオパールの終わり」というのが響いているのかもしれない。もしそうだとしたらパットのみんなには申し訳ない事だ。しかし、オパールは「ソウル」な店なのだ。今や「全身でソウルを受けとめている」。
ババさんが「シャンティ」で髪を切ってきた。オパールに通い始めた頃からのババさんのトレードマークであった金髪がばっさりと切られ、銀髪になっている。エンド・オブ・金髪。オパールで一作業してからメトロに向かうババさん。今日は「アバ・シャンティ」がメトロに来ているのだ。「シャンティ」から「アバ・シャンティ」へ。そしてソウルは続く。
小川顕太郎 Original:2000-Apr-1;